もうこんな原稿なんてしないなんて言わないよ絶対
〜社会人○○年生、1年半以上ぶりに薄い本を出した回〜
原稿についての備忘録のようなものです。(腐二次創作・R18)
せっかく原稿アパート定点記録しといたし。
※意識低めの納期優先系単騎同人描き記録です。
年齢/職業的に体力は低め。独身独居。
仕事はデスクワークで座りっぱなし目肩腰負担強く激務め。週5通勤。土日祝休み。
2021年10月なかば、私は2021年11月28日のオンリーイベントに申込みました。
自分的に前回のイベント参加は、コロナ禍になりかけの2020年3月でしたね。
イベント申し込みの〆切が近く、既にフォロワーさんたちが参加されることがわかっていました。新刊を絶対手に入れるためならイベント出ちゃった方がいいな。既刊も在庫あるし、イベントまで1ヶ月半くらいあるならちょっとしたものが出せるだろう…と甘い見積もりで申し込みました。出したい本のネタは色々あるけど、イベントがないと原稿ができないことは自分がいちばんよくわかっています。
そしてきっと結局いつもどおりギリギリになって大変だろうなとも薄々思っていました。
申し込み時点でそんなふうに思ってしまうと想定どおりかそれより酷くしかならない!!はい!!!そうです!!!
カットはTwitterにあげた絵の使い回しでスルッと済ませました。
とりあえず、何か出す前提で話をするとだめだったとき恥ずかしいし、サイレントでおりました。
新刊あるかないか確定した時点でお知らせしようという腹づもりです。
今思えば、イベント申し込んだよくらいは言っておくべきだった…私がフォロワーさんの申し込み状況を見て申し込んだように、誰かが釣れたかもしれなかった…(下心)
そんなこんなで近しい方以外には黙ってイベント申し込みを済ませ、10月31日の様子。
表紙が線画です。
構図に迷ったレイヤーだいぶ多い。
連日、平日深夜からの作業で構図決まるまで何夜かかったっけ…。
一応、申し込んですぐに本の内容決め→表紙作成にとりかかっていました。
文字プロットは通勤移動中にiPhoneのメモに書き綴りました。
前回が全年齢のカップリング本だったので、今回はR18のえち本にしよう。自分的に、今軽めのボリュームで書けそうなものは…と目星をつけたのは作中作ネタでした。
ジャンルの説明端的にしとこう。
ジャンルはブラスタ(ブラックスターシアタースターレス)というアプリゲーム。イケメンがいっぱい現在26名でてきます系です。黒く塗りつぶせ(公式のフレーズ)。全員ワルメン(公式のフレーズ)。主人公が女で乙女ゲームっぽい導入ですが、乙女ゲームチョットツイテイケナイ民でもやれます(私)。こういうイケメンコンテンツでちょいちょいあるメンズ同士の過剰なイチャイチャキャッキャウフフがチョトニガテな人にもおすすめです(それも私)。群像劇でサスペンス要素あるやつです。青年誌ぐらいのノリかも。人間ってわかりあえないなあという描写が上手いです。補足を始めると止まらなくなるから程々にします。
現代(というか現在)のショーレストランスターレスのキャスト(アルバイトで給仕もするよ)である推したちは、作中で公演を行なっています。あくまでバクステやレッスン中のやりとりがメインで話が進むため、公演の内容が詳しくでてくるわけではありません。公演(音ゲー)が始まる前にちょっとした概要テキストは出てきますが。
公演には元ネタの原典(古典演劇オペラバレエ、青空文庫にあるくらいの古さの話や昔の事件など、権利関係ひっかからない範囲なのかも)があり、原典からどの程度アレンジされているかが語られることや、配役に対しての思い入れが語られることがあるので(無いときもある)、それらをヒントに妄想するわけです。私はそれも楽しい!
もちろん、メインストーリーに沿った推しを描きたい気持ちはすごくある。メインストーリーは物語開始時点からの失踪者が最近ひょっこりもどってきたり裏社会の組織同士が水面下でバチバチしてたり?サスペンスミステリー方面と表側の舞台を巡る演者シンガーたちの絡みがめちゃめちゃ良くて目が離せないんですが…そして推しの鷹見はほぼ確定で裏方面からの人間なので…描きたいけど迷うところも多い!
そんなわけで、作中作の公演ネタでえち本を描こう。開始からすぐえちになだれ込めば20ページ台くらいの本にできるはず。
軽い気持ちで表紙をすすめタイトルをつけました。
文字プロットもできているし、あとはコマ割って下書きしてペン入れして仕上げするだけ!!!いけるんじゃない!?ページ数どのくらいになるかわからないけど、きっとサクッと20枚くらい!(激甘の見通し)
そして、表紙裏表紙のデザインまで終わったのが11/6(土)あたりのことでした。
表紙塗りめったゃがんばったんよ!!見といて!!
このね、表紙の推しが涙を流すのは公式のMVでやってるんすよ…こわいね、公式。(歌唱担当があの小林太郎様でとても素敵だからよかったら聞いていってね)。
しかも歌詞、「君の涙拭いたくて」の部分ですよ…それヒロインに向けたんちゃうんか。
表紙の彼が状況的に落ちていくのと、落涙してるしでタイトルはFALLにしたんですが落涙の場合はshedですね。まあええやろ…
中身にとりかかろうとした際、重大な要件に気付きます。服装どうしよう問題です。
ある意味パラレルなので、現代の本編中の私服を着せるわけにはいかない。ステージに上がる際の専用衣装はありますが、装飾が多くチラチラと肌露出もそれなりにあり仮面付き。とても動かせません。表紙に描いたカラーだけでもうたくさんてす。劇中設定でそんなものを着ているわけもない。なにせ舞台はイギリス植民地時代のボストン。
まずは原典であるオペラ「仮面舞踏会」の動画を見て、そこから抜き出すことも考えました。しかしわりとベルばら系だったので…?あれ?それっぽい服着せてるだけなのではと思い始める。
次に昔の洋装について検索検索。インターネットは便利だなあーと思いつつ、主に知りたいのは上着を脱いだ時の感じです。なんとなくは想像できますが乱すからには…とひらひらがたくさん付いたシャツの画像検索に移行します。そして行き着いた先は某洋画でした。資料というかお守りというか…(じっくりひらひらを練習する時間はないとハナから諦め気味)で、某吸血鬼にインタビューする映画の配信動画をAmazonで購入。これをちょいちょい参考にしながらなんとかなるんやないか!?(激甘の見通し)
できたら11/24くらいには脱稿…したい……
原稿用の装備はこんな感じ
右手が壊れる前にサポーターとテーピングはしておいたほうがいい。
テーピングは、最低限で手の甲側親指の第一関節から手首にかけて1枚引っ張るだけで全然マシになります(個人の感想です)
サポーターは姿勢維持のためだけど、なんか気合い入れるためにも必要だし、ベッドの上に腰掛けてPCいじってるのでバックジョイもないと腰がちぬ。
エナドリ類は使いませんでした。プレッシャーで睡眠の質が落ちるなあと思ったのでちょいちょいカルピスの睡眠の質向上ドリンクかヤクルト1000摂取してました。まあ気休めの域だと思う。
あとは、creepy nutsの「のびしろ」のサビと、クレイジーケンバンドの「やればできるよできるよやれば」をめっちゃ脳内で流して口ずさんでた。心が折れないため…に…。
以下、主に寝る前に撮った画像と進捗。
だいたい深夜3-4時ぐらいに記録してました。
10:30-19:30が業務時間ですが終業は基本的に数時間ずれ込みます。平日は早ければ23時台・遅くて0-1時台からの作業。
コマを割り始めて11/10(水)深夜の様子。
序盤の健全シリアスパート+2枚まで割った
11/11(木)深夜。2枚だけ進む
11/13(土)深夜。土曜は休みだからいっぱい割れた!
11/14(日)21時くらい。全ページコマ割れた!てかページ増えてもた!!!(うっすらヤバみを感じる)
11/14(日)深夜3時くらい。
コマの線とセリフが入った。行くしかないこれは。とはいえ残り10日…??でも3休日あるし!とかなりの騙し騙し。
ちなみに本自体は表紙込み34ページ。漫画は28枚が確定している。これを…10日…?
875は考えるのをやめた。
まだまだ全然この原稿アパートがグロ画像なので、Twitterなどでの告知ができてませんでした。それとなく何かの作業を継続している感じは出していた……と思う。
11/15(月)深夜。ペン1枚進む。
1枚?て感じですが、この日の終業時間は22時過ぎでした。そこから帰宅して風呂と飯して作業は0時回ってからでしてね。なんかね、いきなり繁忙しはじめたんすよね。仕事がね。
死の予感。
11/16(火)深夜。ペン1枚とスコシ進む。
終業は21時。
一応、進め方としては自分の腕ではラフにペンをいきなり入れることはできないので、ラフの上に少々整った下書き(青線画)を描いて、それにペンを入れていくことになりました。青線画を数枚進める→その分ペン入れ。全部ペン入れ切る前に次の青線画ストックを作る…みたいな感じ。
今回の作業はそんなでしたが、全部青線画の下書き作ってページごとのキメごまからペンを入れるやり方だったこともあります。気分で変わります。
11/17(水)深夜。亀の歩み。
終業21時30分。
11/18(木)深夜。進まないなりに進んで…る
終業22時30分。
11/19(金)深夜。進まなさがエグい。
終業22時30分。
11/20(土)深夜。休みだから一日中ペン入れたぞ。ペンが入ったの6枚くらい?下書きも進んだからね…。
日中も作業通話に頼る。付き合っていただけたフォロワーサン(脱稿済)に、実はイベント出るんすよ今原稿中なんすよへへへ……と打ち明ける。
イベントは1週間後ですよ。(グロい状況)
ちなみに、土日はいつも予定が無ければ寝て過ごしてます。
今回、背景はもうなんか入ってればいいやになったので洋室の3D素材に全面的に頼りましたね。ペン入れたの人物と小物だけですよ。あとはブラシと素材ですよ。
11/21(日)深夜。前と後ろからペンを入れています。序盤終盤はえちシーンではないので比較的丁寧にペンを入れたかった。
未下書きが4見開き。イケ…る?祝日あるし、少なくともペンまでは入る。大丈夫大丈夫。(激甘の見通し)
一人だとすぐ眠くなるので、まとまった作業→15分昼寝休憩→作業を繰り返すことになる。4ターンくらいやったかも。
この時点でちゃんと下書き入ってない4見開き、まぐわいシーンなんですよね。楽観視過ぎましたね。
11/22(月)深夜。仕事行きたくねえー。どうして仕事しないといけないの。
終業22時。
ペンが残り4見開き。23は休みだからスパートすっぞ!
11/23(祝)深夜。ペン全部入った!!!ヒューヒュードンドン!!!作業通話部屋仲間に即報告。今日はここまでにしよう。仕上げ時間絶対足らないけど!やれる気がする。否、やるしかない。会社行きたくない。
11/24(水)深夜。受の髪の毛にベタが入る。あと、黒く塗る確定箇所塗れた。画面しまってきたんじゃない?
終業19時半(定時)。体調は芳しくない。
仕事の繁忙は続いているけど客からの返答が来ないので進みようがない!という感じの状況。
11/25(木)深夜。
会社お休み(有給休暇)。月周期のアレもおいでなすったので普通に内臓が激重。トーンいっぱいはった。
えちシーン、いっぱい書き文字いれないといけないのでなかなか手がかかりますね…(今更)そして、仕上げになってから同じ角度の顔のコマがいっぱいあるのが目に見えてわかってつらくなる。書き直す時間などは残されていない。
納期優先脳なので、苦渋の決断で局部は真っ白に抜いてしまうことにしました。ほんとは濃淡つけて塗るのが好きなんです…ほとばしる汁気も描き込みたいんです…。ち○ってほんとかわいいよね。でも修正甘かったら終了かもしれないから。
深夜2時くらいで仕上げは残り3見開き。1見開きの仕上げに1-2時間かかっていたので、これ朝までやれば終わるのでは…?という見通しが頭をよぎる。
一応印刷所はギリのギリで27日朝に入れればいいけど、1日早められたらちょっと安くなるし1日あくし…がんばっちゃう???
頭の中に響く「止まるんじゃねぇぞ」の声に従えば…やれるのでは……
そんな考えに支配されながらとりあえずその場で作業通話部屋の友人に相談する。やめときなと即答。
そうね…残りの仕上げはえちえちシーンだし、もうだいぶ疲弊してるし、思った以上に時間がかかる可能性はある。寝ないとライフは減る。そろそろ歳が歳だし、この徹夜が命取りで死ぬかもだ。金曜は出勤しないとだし。今日はもう寝よう!!!寝た。
11/26(金)深夜→11/27(土)早朝。
終業22時。
残りの仕上げ終了!!完!!!
おわ、おわった!!!!!終わった????終わった!!!!仕上がりはわからん!データ書き出し!!入稿!!そんなこんなで入稿時刻は朝7時。徹夜やん。
深夜に作業通話が解散した後はずっっと画面の端でオモコロチャンネル付けてました。ちょいちょい爆笑させられていたので眠気が飛んでよかった…ありがとう救われましたオモコロチャンネル。
データ入れて、確認が済んで入金を済ませるまで3-4時間ほど起きて待つ必要がありました。これが前日入稿の代償…とムニャムニャしながらサンプルなど作ったり。もう前日ですから、いくら早く進めても激遅ギリギリ告知です。
友人に言われた通り、残りの3見開きの仕上げは結構な時間がかかりました。こうやって時間がかかることも、きっと次の機会には忘れているんだろうなあ…。
結局前日入稿で、印刷所様には頭が上がりません。もうこのジャンルはじめてから前日入稿しかしてない……。ジャンルがアプリゲームなので、原稿中に推しや推しチームがメインのイベントが来なくてよかったーーー!!。頭がそれどころじゃなくなってたところでした。
どうにも納期優先脳で完全に割り切りモードにならないと原稿が進められない。でもそれだと根本的なネームがアレな上に仕上がりが荒い…もうグダグダです。
通話がないと集中もできなかったりしますしね!人間一人じゃ生きていけないな…。
最近何もかも見開き表示で作業してるんですが、気が軽くなる代わりに見通しがめちゃめちゃ甘くなりますね。
色々とモチャモチャモニョモニョと脱稿うつになったりしてますが、本出せたからええねん…この世に自カプの本の存在を増やせたからええねん。存在したもん勝ちじゃいーーー。そう言い聞かせて生きていこうとおもいます。
次はもっと頑張りたい!!!えーん!!!こういう心残りがきっと活力になる…前向きになろう……
この世には粛々と同人誌発行してる人たちがめちゃめちゃたくさんいてすごいなあと思います。ほんと…ほんとすごいな……イベントに出るたび思う。
みんな無理なく出そうぜ同人誌!
命大事にだよ!!!!